なぜ虫歯になるのか?
虫歯を作るのは「ミュータンス菌」「ラクトバシラス菌」という二つの細菌です。
これらの菌は幼少期に親からうつるといわれています。
これらの虫歯菌は食べもの中の糖分を体に取り込み体から強い酸を出します。その酸によって歯が溶かされる現象が虫歯なのです。
むし歯菌が食べ物から糖分を取り込み、ネバネバ物質を出して歯垢をつくる。
歯垢の中にいるむし歯菌が酸を発生させる。
エナメル質が酸の攻撃を受けてむし歯ができる。
食事の後、平均で20分間、口の中が酸性になりその間歯が溶けます。
一方で唾液には酸性を中和して溶かされた歯を修復する作用があります。
通常歯は、虫歯菌の酸によって溶ける→唾液の力で修復する。
溶ける→修復する
溶ける→修復する
を繰り返しています。
えー、そんなこと知らなかったー!
そうでしょう。専門家の中では常識ですが一般の方で知っている人は少ないと思います。
今回わかってヨカッタ(^-^)!
ということで、歯は常にそのままあるのではなく、解けたり修復されたりを繰り返しているのです。つまり歯が強い酸によって溶かされる速度が速くなり、唾液によって修復する速度が追いつかなくなった時、虫歯は進行していくのです。
たとえば、一日に3回食事をすれば、それぞれ20分間歯が溶ける時間があるので一日のうち20分×3回=60分間歯が溶けていることになります。それが、間食やスポーツドリンクを飲んだりして一日に6回食事をすれば倍の120分間歯が溶けるようになります。少量でも常に何かを食べている状態であれば常に歯が溶かされ続けていることになります。気をつけなくてはならないのは、きちんとした食事でなくとも砂糖入りのコーヒー、砂糖入りの水、飴、スポーツドリンクなど、糖質が含まれるものを少しでも口に入れてしまえば、その後20分間は歯が溶けるという事です。
※1 「再石灰化」だ液の力で溶けた歯の表面を修復すること。
※2 「脱灰」歯のエナメル質がむし歯菌の「酸」で溶けること。
たまに、手にお菓子の袋を持っていて、常に食べながら遊んでいるお子さんや、のど飴を常になめている高齢の方を見かけることがありますが、その場合一日中歯が溶け続けている可能性があります。恐ろしいことです(>o<)
なので、食生活を変えて、できるだけ歯が溶ける時間(虫歯になっていく時間)の長さを短くするのが一番の重要事項です!
他にも、虫歯予防には口の中から虫歯菌の数を減らす。唾液の量を増やす。歯自体を溶けにくくする。事が大切です。
下に予防行動をまとめましたので参考にして下さい。
虫歯予防に大切な事
- 間食の回数を減らす(歯が溶かされている時間が減る)
- 虫歯菌の数を減らす(虫歯の治療をする)
- 虫歯菌の数を減らす‐お子様の場合-(親も治療をする)
- 虫歯菌の数を減らす(歯ブラシをきちんとする)
- 虫歯菌の数を減らす(メンテナンスを継続して受ける)
- フッ素塗布をする→歯の強化(歯が溶けにくくなる)
- 食後にキシリトールガムをかむ(唾液の量が増えて修復が早まる)
予防に勝る治療なし!